こんにちは!Kotonoです。
気づけば12月。忙しない日々になりがちな師走ですが(漢字がもう走っちゃってんじゃん)、そんな中でも極上の映画体験をして欲しいと思って、『燃ゆる女の肖像』を紹介します。

シャーリーズ・セロンが、「この映画を本当に愛しています。」と告白し、グザヴィエ・ドランが「こんなにも繊細な作品は観たことがない。」と絶賛した今作。
第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞しており、日本では12月4日から公開されています。Kotonoは初日に観てきました。

※台詞や結末など、内容のネタバレは含みません。主観的で個人的なレビューをさせてもらいます。

ギャガ公式チャンネル 燃ゆる女の肖像 公式予告

自分自身の一部となる映画に出会ったとき、すぐには言葉が湧き出てこなくて凄かったとしか言えなくなるんですけど、『燃ゆる女の肖像』は全くもってそれで。

映画館を出て、「すべてを、この目に焼き付けた。」という言葉が、他の誰でもなく私のものとして心の中に灯るのを感じました。

“どの瞬間も、忘れないように。何度でも思い出して焦がれるために。”
始まりの瞬間から、この映画を愛することになるとわかったんです。

燃ゆる女の肖像 劇場チラシ 撮影:Kotono

タイトルの”肖”という漢字が逆になっているのを鑑賞前から気にしていたのですが、観終えてからその意味を自分なりの解釈で理解し、邦題でしか出来ない作品の深め方に感動しています。(これについて誰かと話し合いたい。)
“肖像”とは何なのか。何を描くのか。
配給会社はじめ、この映画を日本に届けるため尽力された全ての方に感謝します。

スクリーン越しの呼吸の音で自分が生きていると実感することも、幸せそうな笑顔をみて思わず涙が出てしまうことも、抱えきれないと思うほどこの胸を締め付ける。
私の全部で、この映画と向き合っていました。私の全部が、この映画を求めました。

海が見えなくても感じることができるほど、激しい波のように燃え上がる愛が描かれていたんです。

眼差しが、視線が、言葉よりも愛を語っていました。
そしてセリフのひとつひとつから、心を感じられました。

燃ゆる女の肖像 劇場チラシ 撮影:Kotono
燃ゆる女の肖像 ムビチケ 特典ポストカード 撮影:Kotono

マリアンヌとエロイーズ、”描く側”と”描かれる側”だけではなかったふたり。
オーケストラの旋律とともに永遠となったふたり。

ゆっくりと日常にかえる中、ふと目の前の景色が彩度を増してゆくのを感じました。
電車の窓から見える風景をたどると、誰もいない公園から見える木々をなぞると、フランス・ブルターニュの海に繋がっているような気がするんです。

結婚の自由を奪われていた女性たち。歴史に名を残す権利さえ奪われていた女性画家たち。
彼女たちは、確かにそこに居た。
セリーヌ・シアマ監督が、「登場人物を想像から生み出すことによって、その時代を生きた、すべての女性に思いを巡らせることができるものにしたかった」とパンフレットでのインタビューで話されている通り、かつての聡明な女性たちに思いを寄せずにはいられません。

パンフレットもすごく質の良い仕上がりで、インタビューやコラムも濃密な内容です。
表紙デザインは18世紀に使われていた絵画の技法を用いて、情熱の炎をイメージさせるデザインに、とのこと。(燃ゆる女の肖像 公式Twitterより)
芸術が人を解放することが伝わる作品の表紙として、これ以上ないと思います。

燃ゆる女の肖像 劇場パンフレット 撮影:Kotono

ラブストーリーとして引き込まれると同時に、フェミニズム・シスターフッド映画としてもかなりエンパワメントされます。

この映画を観たあと、皆さんの心の中に灯る言葉が何なのか確かめに、映画館へ足を運んでもらいたいです。

公式ホームページ
https://gaga.ne.jp/portrait/

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