前回は、刺激中毒者にとって快楽の日々だった〜という話をした。

今回は、上海の生活はたいへん近未来的な生活でしたよ〜というお話。(中国行ったことない人向けに書くので、よくご存知の方からしたら面白くないかも)


▼過去記事

上海回想録 1  松江大学城やキャンパス、寮のドタバタ

上海回想録 2  キャンパスの食堂、ギター男との交流

上海回想録 3  初日の洗礼、突然の愛、多国籍な出会い


普通の日本人が連想する中国の生活とは、どういうイメージなんでしょう。

発展途上、ニーハオトイレ、衛生的に不安、治安はどうなのか、、など いろいろあるのかな、と思う。

率直に言えば、よくないイメージを抱いてる人も多いかと。私も渡航前はそうだった。日本にいると入ってくる情報が少ないから、偏見も抱きやすい。中国、といっても広大すぎて都市ごとに生活も全然違うんだけども。

近未来的すぎたあまり、留学を終えて日本に帰国してからはすっかり逆・浦島太郎状態。

まだこんなアナログ生活してんのー?

と、海外かぶれ版イケ○ヤみたいな発言をしまくった、アイタタ…。あのとき温かい目で見守ってくれた各位にはこの場を借りて陳謝。

超・近未来的生活様式

ここのアップルストアすき

では、どんな生活だったのか?

当時は3年前・2017年。その時点で、中国では、今・2020年の日本よりもはるかに日常生活における各サービスのIT化が進んでいた。

先ほども述べた通り、日本にいると、中国がどんな現状なのか全く情報が入ってこない。今でこそメディアで”中国スゴイ”と言われ始めたが、当時はそんなこと誰も言ってなかった。

中国に留学する、と言えば「えー!?やばそう!」「チャレンジャーだね」という反応。

台湾人のお爺ちゃんに至っては

「大陸!?気をつけろよ、大陸は、こわいぞ」

(笑)。

(ちなみに、爺ちゃんは大陸=中国に行ったことない。)

実際、大学でも志願者がいなかったから競争もなくサクッと交換留学生として行けた。

私は母が台湾人なので小さい頃から台湾にはよく帰省していたけど、留学に行ってみて台湾と中国は生活も言葉も人も文化もここまで異なるのか、と驚いた。(この件については別で掘り下げたい)

留学前まで、同じ東アジアだし中国も日本や台湾と大差ないのかと思っていたから。

えっ、、こんなん聞いてないんですけど!、と。

普段、日本でいかに限られた情報の中でガラパゴスに生きていたかを思い知らされた。

学校やテレビ、ネットのニュースで見聞きするものが全てだと思ってたんだけど、そんなのはほんと〜〜〜に世界のごくごくごくごく一部だと、痛感。

中国IT生活の主な特徴
  • 全て電子マネー。現金は使わない。
  • スマホ=財布(というか生活の全て)
  • あらゆる機能完備のタクシーアプリ、デリバリー(今の日本でいうuberやuber eats)
  • 割り勘もwechat /alipayでスマートに送金可
  • お店での注文も卓上のQRコードからスマホで(店員は来ない、メニュー本もない)

スマホ1台で、生活のほとんどのことが出来る。逆に、スマホ無しでは生活できない

今でこそ日本でもpay系のアプリやuber eatsが流行り始め、アプリをタクシーで呼ぶ、というのもちらほら出てきたような感じだが(まだ使いづらいところもあるし不完全な印象)、

当時は上海で生まれて初めて利用して、目から鱗だった。今出てきているあらゆるIT系サービスは、全て2017年時点ですでに上海の日常生活に欠かせないインフラシステムとして完備されていた。

それも、どんな世代の人でも使いこなしていた。

老若男女問わず、さらには道で物乞いをしている人でも、首からQRコードのプラカードをぶら下げて道ゆく人に声をかけているくらいだ。

”扫”(スキャンする)という単語は1日に何度も使う

どこのお店でも路上の屋台でもQRコードがベタベタ貼られているし、現金は嫌がられる。

当時はもうそれはそれは衝撃的で、私2049年に来ちゃった?ブレードランナー?ライアン・ゴズリングー?!と、大興奮。(ゴズリングはいない)

作中のサイバーパンクな街並みも中国っぽかった

中国の電話simカード、銀行口座さえ手に入れてしまえば、もう中国生活2049はあなたのもの。

アプリは全部中国語なので最初は慣れるのに手間取ったが、毎日使うものだしトレーニングされてすぐ使いこなせるようになった。日常的に使うことで学べた単語も多かった。

QOL爆上がり交通手段

中国ではタクシーが日本ほど高くなく、貴族でなくとも日常的に使う。基本的には嘀嘀打车というアプリを使っていたが、このGPS機能が神。

中国はどこもかしこも広いが、ちょっと僻地のような場所に観光に行ったときでもアプリを使えばすぐにタクシーが捕まる。

発車した後もその車がどの道を歩いているのかアプリ上のマップで見れるし、車のナンバーや運転手の情報も全て記録に残っているので、何かあれば後々クレームを入れることも可能。ぼったくられることもない。

全情報が一目瞭然

決済もクレカ払いのようにwechatpayやalipayに自動的に紐付けされているから、車に乗り降りするだけでお会計の作業もいらず。

「運転手さん、ありがとね!ばいばーい!」とすぐに車を降りて次の行動に移れる(←ほんとにこんなノリ)。

バスでも待ち時間にソワソワしなくて良い。これは日本にもある(?)か。

これを読み取ればあと何分で来るのか追える

外卖(ワイマイ)天国生活

デリバリーのことを外卖(ワイマイ)と呼ぶ。

饿了吗美图外卖というアプリをよく使っていたけれど、キャンペーンや割引率が高いので

配送料やサービス料を含めてもお店で食べるより安いとかいう謎マジックが度々起こっていた。

たとえば私がよく頼んだのはこんな感じの

教室で

学食や身近な外食は全部脂っこかったので、デリバリーではあっさりしたよくサラダ系のご飯を頼んでいた。

ボリュームしっかり

配送料すべて含めても30元以下(当時約500円ほど)で収まるのが基本。

上海生活前半は松江区という郊外の学生タウンに住んでいたから、食べ物の物価が安かったのもあるけど、uber eats並みの配送料やサービス料の高さは無かった。

一体どういうシステム??って感じで怖い。人口大爆発ゆえにコスト抑えられてるとこがあるのかなぁ。

労働力の搾取や格差社会による賃金の低さも関わっているのかな…としたら手放しに褒められることでもない。でもあまりに便利で感動していた。

19時に講義が終わる時はその時間に合わせて注文することも可能。18:30くらいから(おなかすいたな〜)とアプリを眺め始め、注文。友達と一緒に注文すると配送料が割り勘になるから尚お得!

配送メモの欄に(〇〇大学 東門でよろしく!)と記入。そして時間になれば受け取りに行き、教室で食べ、引き続き自習…みたいな感じ。

はぁ、また食べたい
寮でも外卖
友達宅でも外卖。
韓国チキン
二日酔いの日も外卖。おかゆ
デロデロになった時はプーアール茶がおすすめ。かなり効く

廃人産出システム…。

学校内もIT行き届いてる

食堂やコンビニ・スーパーなどで使える学生カードは、アプリから電子マネーでチャージできる。

寮でのコインランドリーも、アプリ一択。コインの投入口すらない。

アプリから事前に空き状況を見て予約し、洗濯のコースを選んで、そのまま電子マネー決済。

電子マネーの本当の万能さ

電子マネーの便利さというのは、単純に財布を持たなくていいというだけじゃない。

どんな場面でもwechat pay かAlipay(支付宝)が紐付けされているから、ワンストップで用事を済ませることができる。先述したタクシーでも、コインランドリーでもそう。

たとえば、お店で。

卓上のQRからスマホでメニュー読み取り

→スマホで注文→そのまま決済

この流れを、全部スマホ上でのみ行える。店員さんを呼んで説明することもなく、お会計も席を立たずに完了。そもそも、レジ自体がない店も多い。(こじんまりとしたセレクトショップとか)

割り勘の場合、友達に「送金しとくねー」とか言えばサクッと届く。

おごりたがる人は、送金を受領してくれない
(中国あるある)

小銭をジャラジャラ探したり、あ!大きいお札しかない!とか、今現金ないから後日振り込むね!とかそういうしんどいやり取りもいらない。

外国人にとっては鬼のハードル

ただ、これらのサービスを使いこなすには、中国語がある程度できないと厳しい。少なくともスピーキング・リスニング力中級以上は必要になる。

なぜなら、タクシーもデリバリーも、とにかく電話がかかりまくってくるからだ。

個人的に外国語学習初学者にとっていちばん難易度の高いやりとりは、電話だと思う。表情も見えないし場の空気も読めないから、誤魔化しが効かないし、真の力が試される。

「おい!今〇〇路に着いたぞ!どこにいるんだ!」

「あんたのデリバリー着いたよ!どこ置く?1階に置いとくから!」

「このアパートって一体どこ!?入り口見えないんだけど!?」

バリバリの現地人とのコミュニケーション。運転手からの激しいコールに、最初はたじろいだ。

何より中国人は話すのがめちゃくちゃ早いし、(台湾人の話す中文より遥かに早い)

各方言の違いが大きいので、訛りのきつい人だと、もうフリーズしてしまう。

そして基本的に剣幕がすごい(悪意ない)ので、穏やかな日本のムードに慣れていると、「ふぇぇ」ってなる。強いマインドでいかないと萎縮してしまう。

友達は電話がムリすぎて恐怖症みたいになってしまい、アプリは使わない!と決めていた。笑

だから中国語を学ぶ予定なく英語で授業を受けに来た欧米圏の留学生や、中国語がまだ初級レベルの人にとっては、かなりつらい。逆に、嫌でも必要になってくるので鍛えられていくんだけど。

そびえ立つ浦東のビル

中国人は、外国人に寛容だ。でも、中国生活は、外国人にとっては厳しいと感じた。

英語教育を受けてきた現地の大学生の英語能力は高いが、まず私たちが普段接する街中の店員さんは英語ができない人がほとんど。教育格差が大きい。

アジア随一の国際都市といわれる上海ですらその状態。都心の外国人率の高いエリアに行くと英語が通じるけど、そんな場所はかなり限られている。

クリスマスに友達にMerry X’mas!とメッセージを送ったら、英語わからないよ、と言われて衝撃を受けた記憶。

日本語ってカタカナ英語がたくさんあるし、お店の看板や雑誌・デザインにも日常的に横文字が使われているから基本的な英単語も自然とみんな知っている。

でも中国語は外来語が少ないので、ずっと英語に馴染みのなかった人が「chocolate」や「purple」といった単語を知らないのも、おかしくはない。

そういう環境なわけで、欧米圏から来たor中国語があまりできない友人達はとにかく大変そうだった。。

インターネット鎖国

そうそう、何より大事な前提を書くのを忘れていたけど、中国では日常的に必要なほとんどのアプリが使えない。

たとえば

Google検索、Googleマップ、Gmail、LINE、YouTube、Twitter、Instagram、 Facebook、、

これら全て繋がらない。(これら以外も)

そっくり中国版に置き換えると、

baidu検索、baidu地図、QQメール、Wechat、Youku、Weibo、RED、QQ

以上が対応しているサービスになる。

”壁越え”と呼ばれるVPN機能を挟めば見れるんだけど、基本的にはグレートファイヤーウォールと呼ばれる情報統制によって国に規制されている。

私はせっかく留学するんだしどうせなら中国に染まり切ってしまおう、と思っていたのでvpnは契約しなかった。だから留学中は上記のアプリはほとんど使わず、家族や仲のいい友達にはwechatのアカウントを作ってもらって連絡を取っていた。強制的SNSデトックス

必然的に中華アプリを使うしかない環境に置かれるわけで、私はそれもそれで楽しいと思っていたけど、中国語や漢字に馴染みのない外国人にとってはノイローゼになってもおかしくないと思う。みんなvpn使ってたから不自由は軽減されてたけど。

郷に入れば郷に従えのパワーが強制的すぎてドン引k、、という感じでさすがの中国…おっと誰かきたようだ

やっぱり、外国人にとってはハード。ドMな刺激中毒者には、いい環境だけども。

合理化、効率化大好き芸人な人にとってはめちゃくちゃ過ごしやすい天国なので、滞在してみて欲しいな😇

最後に、どんだけ中国語が苦手な外国人でも知っている一文がこちら。

不要香菜(パクチー抜きで)。

 

 

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